ネットワークとちぎとは

 生きることの基本である「働くこと」。しかし今、「労働」は商品のように扱われ、ないがしろにされており、人をだましたり傷つけたりすることが平気な社会を助長させています。その背景には、徹底した市場主義や競争主義の影響があるのではないでしょうか。
まともに働きたい、と願う人々は増えており、それは「人間らしく働きたい・生きたい」という叫びです。私たちは「協同労働」という新しい働き方を通じて、地域の中に仕事をおこし、人間らしく働き、質の高いよい仕事を生み出しながら、地域・社会を再生していきたい。そのために「協同労働の協同組合」法を提案します。


協同労働、協同組合とは

・「人間らしく働き続けたい」という願いをもつ仲間・市民が集い、みんなで出資して仕事をつくり出し、みんなで経営に参画し、人と地域に役立つよい仕事に取り組む協同組合。それが、「協同労働の協同組合」です。

・「働く機会をつくり出す」ことと「良い仕事を実現し、社会に役立つ」ことに道を拓く、「協同労働の協同組合」法。
「雇ってもらう」のを待つのではなく、<自分たちで仕事をつくる>その気持ちを、この協同組合法が支援します。

・「仲間と共に高まり合う」関係を育んでいく「協同労働の協同組合」は、今の企業経営や労働の質を変え、社会全体が「人間らしく働き・生きる」方向へ転換していくことを目指しています。


「新しい公共」を市民が担う事業体=協同労働の協同組合

・「新しい公共」のあり方が問われ、公共の担い手が、官から民へと広がっており、行政の担っていた公共サービスも市民が担い手となる実践が増えてきています。その市民の組織形態としては、理念的にも「協同労働の協同組合」がピッタリです。

・「市民が主体となる事業体」のひとつである「協同労働の協同組合」は、利用者が事業体の経営に参加したり、市民からの出資を受け入れながら、事業体の基礎をつくります。また、事業に余剰が出た場合、優先的に「非営利協同基金」として目的を持った利用を目指します。こうした市民事業体としての非営利性、公共性を掲げながら、地域活性へ、市民の手で行っていくことを目指します。

・「自発的・主体的な働き方」で市民事業や、地域づくりに参画する「協同労働の協同組合」は、市民事業の持続的な発展と市民から発信するまちづくりの原動力になります。


すでにある「協同労働」の実際とその豊かな成果

・「3万人を超える人たち」が、日本社会の中で、この協同労働の働き方を実践しています。その事業規模は、300億円を超えて、地域の、まちづくりの担い手として活躍しています。この市民会議が運動している法制化が実現することで、さらにこの動きが加速し、社会の担い手しとして重要な役目を負うことになるでしょう。

・「世界の主要国では当たり前」こなっている「協同労働の協同組合」法。未整備なのは、日本ぐらいです。新しい働き方のひとつとして、「働くこと」を考え直すことのできるこの法律の整備が早急に必要です。